皆様、いかがお過ごしでしょうか。
マカオに滞在中のO2でございます。
先日買った大王製紙の井川会長の懺悔本「溶ける」を読み終えました。
う~ん、すごい内容でした。
2008年~2011年のわずか3年間で106億(まあ実際は180億くらいだと思いますが・・・)をカジノに注ぎ込んだのは、
間違いなく日本記録でしょう。ダントツで。
最初はただのストレス解消だったのが、徐々にエスカレートして、行くところまで行ってしまったのでしょう。
一体、彼はカジノに何を求めていたのでしょうか。
お金というよりは、解放感や大勝ちした時の高揚感とか達成感ではないかと思います。
上場企業の経営者として、一般人には到底計り知れないプレッシャーの中で仕事をしていたのでしょう。
そんな中で唯一、心が休まる場所がカジノだったのではないでしょうか。
まあ、心が休まる場所というのは、家庭だったり、ゴルフだったり、晩酌だったりと色々あると思いますが、
彼の場合はそれがカジノだった。
その金額が大きすぎた。
だからビッグニュースになった、ということでしょう。
ただ、私の印象に残ったのは、カジノの部分というよりは、経営者の部分でした。
前半~中盤にかけては、彼の経営者としての半生が記述されています。
例えば、日本でおなじみの「休日返上で頑張りましたが、ノルマを達成できませんでした」という浪花節の否定。
残業などせず、就業時間内にビシッと仕事を終わらせるのができるビジネスマンだという考え。
会議でおなじみの「徹底的に」とか「努力します」とかを否定し、
「何を」「いつまでに」「どうやって」「どのくらい」やるのか、というビジネス的思考。
たしかに日本では、朝6時から出社して、夜10、11時まで働けば、たとえ結果が出ていなくても、
一生懸命頑張っているという免罪符が与えられがちです。
ただ、経営者からすれば、そういう従業員はコスト以外の何物でもない。
上記にような根性論を排除したビジネスに対する考え方は素晴らしいと思います。
かといって、外資系のような数字至上主義というわけではなく、ビジネス戦略に対する柔軟性もある。
だからこそ、年間50億の赤字部門を70億の黒字できたのだと思います。
まあこれは蛇足ですが、106億円溶けても潰れない大王製紙もすごい企業だと思いますね。
まだ読んでいない方は、カジノの部分よりも、経営者としての部分に注目して読んで頂きたいと思います。
次回、日本に帰国したら、エリエール使お~っと。
それでは、本日はこのへんで。
Good Luck!!